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るい(CRZ・VVN・BVBサポのブログ)

主にC大阪・V長崎・BVB関連について書いていきます。

【セレッソ大阪】ドリブル小僧・坂元達裕のシンデレラストーリー

水沼宏太の代役問題

2019シーズンオフ、セレッソ大阪は2018年の2冠に貢献した水沼宏太横浜F・マリノスに移籍。ほとんどの試合で水沼がスタメンだった右サイドハーフのポジションはぽっかりと空いてしまった。
新戦力の補強というよりは既存戦力の残留に力を注いだオフだったが、水沼の代役として坂元達裕(J2山形より加入)、西川潤(桐光学園高校より加入)を獲得。
世代別代表定連の高卒ルーキー西川と、J2の山形で全42試合に出場・7得点を記録した坂元がスタメンを争うことになった。
そして、迎えた2月9日のプレシーズンマッチ京都サンガF.C.戦でスタメンを勝ち取ったのは坂元だった。



FC東京のアカデミーに所属するも…

東京都出身の坂元は中学時代にFC東京のアカデミー(FC東京U-15むさし)に所属していたがU-18には昇格できず、前橋育英高校から東洋大学と進学した。前橋育英3年次には渡辺凌磨、鈴木徳真らと共に高校サッカー選手権準優勝(坂元は決勝戦もスタメン出場)という成績を収めたが、大学4年になってもプロからのオファーはなかなか届かなかった。それでもモンテディオ山形の練習に参加したことを機に、なんとかプロ入りを掴んだ。今となってはこのプロ入りが坂元の大きな転機となる。
山形では開幕戦こそ途中出場となるも第2節ではスタメンを勝ち取り、第3節の町田ゼルビア戦ではプロ初ゴールを決めてみせる。その後もスタメンに定着しシーズン全42試合に出場(内7試合途中出場)、7ゴール・3アシストを記録し、チーム内のフィールドプレーヤーでは唯一のリーグ戦全試合出場を成し遂げた。

その武器はJ1でもトップクラスだ

そんな坂元の最大の武器は何といってもボールが足元に吸い付くようなドリブルだ。170cm・63kgと体格ではハンディを背負うものの、それを補って余りあるほど、ドリブルは鋭いキレだ。J1リーグ第15節終了時の1試合当たりドリブル成功数ランキングでは、1位のアンドレス・イニエスタ(2.4回)、2位の三苫薫(2.1回)、3位の松尾佑介(2.0回)に続き4位タイの1.8回を記録している。J1での試合経験を積んでいくにつれ得点にも絡めるようになってきており、第7節のサガン鳥栖戦でJ1初ゴールを記録すると第8節の湘南ベルマーレ戦では決勝点となるPKを獲得、第12節のベガルタ仙台戦では1ゴール・1アシストの大活躍をみせた。

今に至るまで決して順風満帆ではなかった坂元のサッカー人生だったが、ようやく日本のトップディビジョンで才能が開花し始めている。
これからは他チームにも対策され、マークもより厳しくなってくるだろうが、坂元にはお構いなしだ。
「2、3人に囲まれても崩していく自信はある。サポーターのみなさんをワクワクさせたいです」と始動会見で豪語した通り、相手守備心を切り裂き、J1制覇へと駆け上がっていくことを楽しみにしている。