ruiのサッカー情報局

るい(CRZ・VVN・BVBサポのブログ)

主にC大阪・V長崎・BVB関連について書いていきます。

【V・ファーレン長崎】全選手採点~2020シーズンJ2前半戦~

2020年のJ2リーグも折り返し地点を過ぎた。

そこで、今回はV・ファーレン長崎全選手の第21節終了時点での採点評価をしていきたいと思う。

採点方法は、「1」を最高点、「6」を最低点とした、1.0点単位の6段階評価にしていこうと思う。これは、ドイツのサッカー専門紙「kicker」のスタイル(その他のドイツのスポーツ紙等でもスタンダードなスタイル)を採用している。
※ちなみにkicker本誌は0.5点単位の7段階評価となっている
採点基準はこちら。

1・・・チームMVP級
2・・・素晴らしいパフォーマンス
3・・・及第点
4・・・実力を出しきれず、不満の残る出来
5・・・チームに貢献できず
6・・・これからに期待(出場時間不足)

まずは今シーズン21節終了時点での各ポジションの勢力図を、「スタメン出場試合数」を基に簡単に。今季は「4-4-2」と「4-2-3-1」を併用しているため、玉田選手の名前があるポジションにFWとMF(トップ下)の選手を混在させて表記している。

f:id:ru__i0401:20200930175547j:plain
2020シーズン V・ファーレン長崎 基本フォーメーション

それでは早速GKから採点していく。
※データ・情報はすべて第21節終了時点

GK

1 富澤 雅也 27歳 「5」(出場 1試合・先発 0試合・1失点)

昨季から出場機会を増やし、今年はいよいよ正GKかと思われた矢先に、徳重の高パフォーマンスと新戦力の高木和の加入によってベンチ外に追いやられてしまった。唯一の出場となった第5節・琉球戦でも、途中出場直後に失点と見せ場を作れなかった。背番号を「1」に変えたシーズンは厳しいものになっている。

21 高木和 徹 25歳 「4」(出場 7試合・先発 7試合・6失点)

今季より清水から新加入。開幕戦からスタメンを掴んだが、徐々に徳重からスタメンの座を奪われてしまった。久々の先発となった第10節・徳島戦で3失点と奮わず、現在は控えに回っている。

30 徳重 健太 36歳 「1」(出場 14試合・先発 14試合・13失点)

シーズン序盤はベンチ外が続いたが、第6節・岡山戦でスタメンを掴むとその後も安定して試合に出場している。失点こそ、ずば抜けて少なくはないが、試合終盤のビッグセーブが多く、チームを助けている。

31 古賀 貴大 21歳 「6」(出場 0試合)

加入2シーズン目となった今シーズンも未だにベンチ入りなし。練習からアピールし、なんとか試合に絡んでいきたい。

DF

3 亀川 諒史 27歳 「2」(出場 20試合・先発 18試合・1G・3A)

去年は主に右サイドでプレーしたが、今年は左サイドを主戦場としてフル稼働している。1得点・3アシストと攻撃にも厚みをもたらしており、出場時間1627分はチームNo.1だ。

4 フレイレ 30歳「4」 (出場 11試合・先発 8試合・1G・0A)

今シーズンの目玉補強の一人。開幕スタメンを掴み、先制ゴール&クリーンシートで上場のスタートを見せたが、リーグ再開後は角田がスタメンの試合が増え、11節~21節の11試合ではスタメンが2度しかなかった。強さや高さは文句なしだが、不用意なプレーが目立ち失点につながるミスもあった。セットプレーなどでは大きな武器となるだけに、リスク回避能力を高めてほしい。

5 鹿山 拓真 24歳「5」(出場 0試合)

大卒2年目となる今季もなかなか試合には絡めず。プレーを研究しているというファンダイクのようなディフェンスを見せてほしい。

6 角田 誠 37歳「4」(出場 13試合・先発 13試合・0G・0A)

シーズン序盤は開幕スタメンを掴むも3バックから4バックへのシステム変更もありベンチ外となることも多かった。13節の千葉戦からスタメン出場を増やしたが、年齢のせいか先発13試合のうち6回途中交代しており、センターバックに交代カードを使ってしまうことで、チームの途中交代でのオプションを狭めてしまっている。

15 加藤 聖 18歳「6」(出場 0試合)

新加入の高卒ルーキーはU-19日本代表合宿にも召集されるなど素晴らしいポテンシャルを秘めている。まずは米田を押しのけベンチ入りを掴みたい。

16 毎熊 晟矢 22歳「1」(出場 19試合・先発 17試合・2G・3A)

桃山学院大学から加入したルーキー。開幕戦で途中出場を果たしJリーグデビューを果たすと、第2節でいきなりアシストを記録。その後も出場を重ね、一気にチームの主力となった。試合終盤まで上下動できるスタミナは凄まじく、サイドバックとして急成長している。

22 徳永 悠平 36歳「3」(出場 9試合・先発 5試合・1G・0A)

今年はターンオーバー時の出場が多いが、その際には、しっかり仕事をこなしている。代表やJ1を経験している選手の一人であり、これからも江川・加藤などの若手を引っ張っていってほしい。

23 米田 隼也 24歳「4」(出場 17試合・先発 7試合・1G・0A)

今年はいよいよ右サイドでスタメンかと思われた矢先、毎熊にポジションを奪われてしまった。第8節の山口戦では決勝ゴールを決め勝負強さを発揮するも、クロス制度の低さはサイドバックとして致命的だ。ドリブルやシュートは素晴らしいものをもっており起用法に疑問を持つサポーターもいるだろうが、後半戦に期待したい。

24 江川 湧清 19歳「6」(出場 1試合・先発 0試合・0G・0A)

ルーキーイヤーを怪我で棒に振った昨季だったが、今期はプレシーズンマッチで得点を決めるなどアピールを重ね、第21節の町田戦でJリーグデビューを果たした。センターバックと左サイドバックをこなせるポリバレントな一面も魅力で、二見の後継者として期待される。

26 二見 宏志 28歳「2」(出場 19試合・先発 18試合・0G・0A)

2019シーズンにJ1で23試合に先発した選手が長崎にやってきた。守備はもちろん、ビルドアップなどでも素晴らしいパフォーマンスを見せ、加入1年目ながらリーダーシップをとる場面も。今シーズン記録した8本のシュート数は既に自身のシーズンキャリアハイであり、このシュートがネットを揺らせれば長崎のセットプレーはさらに厚みを増すだろう。

MF

7 吉岡 雅和 25歳「5」(出場 10試合・先発 7試合・1G・0A)

背番号も変え勝負のシーズンだったが、先発出場7試合・1得点と不本意なシーズンとなっている。先発した試合では比較的早めの時間帯にベンチに下げられる試合もあり、より一層の奮起が必要だ。

8 磯村 亮太 29歳「5」(出場 3試合・先発 1試合・0G・0A)

昨年は17試合に出場したが、今年は前半戦が終わって未だ3試合の出場にとどまっている。新潟からレンタルで加入した加藤の壁を越えなければベンチ入りもままならない。スタミナなどの身体能力では劣っているため、名古屋時代のような視野の広さを活かしたパスを味方に配給したい。

10 ルアン 29歳「4」(出場 17試合・先発 6試合・2G・1A)

ブラジルのアトレチコ・ミネイロから超鳴り物入りで加入したアタッカーは、未だに実力を発揮できていない。要所ではテクニックを披露する場面も見られるが、本来であればスタメンで出場するべき選手だ。21節の松本戦で見せたスーパーミドルを足掛かりに、本来のプレーを取り戻し、長崎をJ1に導いてほしい。

13 加藤 大 29歳「4」(出場 18試合・先発 11試合・0G・0A)

秋野・カイオセザールの牙城は崩せていないが、ボランチの3番手としてチームの中盤を任されている。しかし、新潟時代に量産していた制度の高い左足からのアシストはまだ見られていない。2015年のJ1で20試合出場ながら9アシストを記録したキックを見せてほしい。

14 名倉 巧 22歳「3」(出場 10試合・先発 10試合・0G・0A)

リーグ再開後のスタメン大抜擢から8月以外はコンスタントに出場を重ねた。しかし、攻撃的なポジションでの出場ながら、目に見える結果がついてきていない。名倉がスタメンの試合では間違いなく攻撃にアイデアが生まれているだけに、まずはJ2での初ゴールを決めて、アシストも量産してほしい。

17 秋野 央樹 25歳「1」(出場 19試合・先発 18試合・0G・5A)

2・6・7月度の月間MVPを獲得したチームの主将は、去年の後半戦に引き続き替えの利かない存在となっている。5アシストという数も、すでに自身のキャリアハイを更新しており、リーグ後半戦もセットプレーからの得点に期待だ。

18 氣田 亮真 22歳「4」(出場 13試合・先発 4試合・0G・1A)

専修大学から加入した、切れ味鋭いドリブル突破が魅力のアタッカー。序盤はあまり出番がなかったが、8月からコンスタントに出場を重ねた。持ち味の積極的な仕掛けはあまり見られないが、20節の松本戦で、プロ初アシストを記録した畑へのパスは絶品だった。リーグ後半戦も出場機会を増やし、スーパーサブ的存在になることを期待したい。

19 澤田 崇 29歳「2」(出場 16試合・先発 16試合・1G・1A)

2017年から長崎の左サイドを担っている鉄人だ。試合終盤まで上下動を繰り返し、攻撃はもちろん守備での貢献も大きい。特質すべきは無尽蔵のスタミナであり、攻撃的な選手ながら出場時間はチーム5位の1336分を記録する。今シーズンは交代枠が5枚ありながら、先発出場した16試合中7試合でフル出場しており、指揮官からの信頼も絶大だ。

20 大竹 洋平 31歳「3」(出場 13試合・先発 7試合・4G・0A)

ルアンの加入などで昨季より出番を減らしているが、左足のシュート精度は去年よりも増しているように感じる。昨シーズンは39試合出場(うち33試合先発)し4ゴールだったが、今シーズンはすでに4ゴールを決めている。シュート成功率は21.1%を記録し、チームトップの数字だ。

27 新里 涼 24歳「6」(出場 0試合)

昨シーズンの夏に秋野とカイオセザールが加入して以降、リーグ戦での出番がほぼなくなっている。カップ戦には出場し、天皇杯ではチームをベスト4へ導くゴールを決めたが風向きは変わっていない。今シーズンはベンチ入りすら一度もしておらず、緊急事態となっている。

40 カイオ セザール「2」 25歳(出場 21試合・先発 12試合・2G・0A)

チームでは唯一の前半戦全試合出場を達成した、プレーの激しさが特徴のボランチだ。今期は重要なゴールも2点決めていて、秋野と並び中盤に不可欠な選手だ。

FW

9 富樫 敬真 27歳「4」(出場 14試合・先発 9試合・3G・0A)

第3節・福岡戦での2ゴールは、序盤戦のチームを勢いづける価値あるゴールだった。しかし、その後は1ゴールのみといまひとつのプレーが続き、8月中旬から9月にかけて怪我で離脱。後半戦は、チームを奮い立たせるゴールを奪えるか。

11 玉田 圭司 40歳「3」(出場 8試合・先発 8試合・2G・1A)

40台に突入したベテランは、ターンオーバー時のスタメンが主な役割だ。今シーズンも得点を決め、2003年の柏時代から続く連続シーズン得点記録も18年に伸ばした。J1ではキャリア通算99ゴールと、あと1点で大記録となるだけに、昇格して達成してもらいたい。

29 畑 潤基 25歳「3」(出場 20試合・先発 10試合・5G・2A)

序盤は途中出場が続いたが、富樫が怪我をしてからはスタメン出場を増やし、畑が得点を記録した5試合は負けなしだ(4勝1分)。プロ5年目と円熟味を増してきているストライカーには、キャリア初の二桁得点を達成してほしい。

32 ビクトル イバルボ 30歳「3」(出場 16試合・先発 5試合・2G・4A)

ピッチに立つと必ずと言っていいほど仕事をする元コロンビア代表FWだが、もう少し長い時間プレーしてほしいのが本音だ。短い出場時間の中、4アシストはチーム2位の数字なだけに、万全のコンディションでシーズン終盤を迎えてほしい。

33 植中 朝日 18歳「6」(出場 2試合・先発 0試合・0G・0A)

短い時間の途中出場2試合のみと、まだまだ出場機会は与えられていない。シュートも1本しか放てていないだけに、なんとかチャンスを掴み、初ゴールを奪ってほしい。



総評

第15節までは素晴らしい戦い(11勝2分2敗)をみせたが、第16節~第21節までの8試合では、5分1敗と厳しい戦いとなっている。この6試合ではアウェイが5試合と日程的にも恵まれなかったが、それを乗り越える選手層は充分揃っているはずだ。10月には2週間でのアウェイ4連戦と、またもや厳しい日程が待っているが、そこを乗り越えれば11月以降はホーム戦がかなり多くなる。なんとか調子を取り戻して、10月を耐え抜き、11月からのラストパートに備えてほしい。V・ファーレン長崎の「J2優勝・J1昇格」を、心より願っている。